遺産の相続方法
遺産の相続方法としては、「遺言書による相続」と「法定相続」という、大きく分けて二つの方法があります。
亡くなられた方(被相続人)が遺言書を残していた場合、遺産は基本的にその遺言に基づいて分割されます。
一方、遺言書が残されていない場合や、遺言書に指定のない遺産については、民法で定められたルールに従って法定相続人が遺産分割協議を行い、遺留の分割方法を決定します。
遺言書による相続
遺言書を残されていた場合、その遺言書の内容に基づいて遺産分割が行わることとなります。家族や親族など法定相続人でなくても、遺言書で指定されれば受遺者として遺産を譲り受けることが可能です。
ただし、遺言書で指定された内容であっても、妻、子や親など、民法で定められている法定相続人の遺留分が侵害された場合には、当該法定相続人は、法定相続人でない受贈者に対して、侵害された分の金銭を支払うよう、請求することができます。
また、遺言書の内容に不満がある場合には、相続人全員の同意があれば、遺産分割協議を行うことができます。
遺言書には、公正証書遺言、自筆証書遺言、秘密証書遺言の三種類があります。遺言書は、民法で定められた方法で作成されていない場合、無効となります。
法定相続
法定相続とは、民法で定められた相続分にしたがって相続することをいいます。相続人それぞれの持ち分を「相続分」といいます。
法定相続分はすべての相続人が参加して行う遺産分割協議で合意が得られなかった場合に適用されるものであり、必ずしもこの法定相続分に従って分ける必要はありません。
まとめ
相続分には、遺言書で指定された「指定相続分」と民法で定められた「法定相続分」があります。指定相続分は法定相続分に優先します。